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スイス銀行(プライベートバンク)、プライベートバンキング
基礎編
プライベートバンクの利回りについて ・・・日本国内の銀行に比べると、スイスのプライベートバンクの預金金利はおおむね3割から4割ほど高くなることがわかります。・・・ この違いはどこから生じるのでしょうか。 まず日本国内の金融機関とスイスのプライベートバンクとでは、経営効率、顧客指向に差があるためだと考えられます。それと同時に、日本国内の銀行がいかに国際競争にさらされていないか、ということでもあります。ですから、グローバル経済の流れに反して、今後、国外への資金移動がさらに規制されるようになれば、この差はむしろ拡大していく可能性があるでしょう。規制が強まれば、日本国内の銀行預金がどんなに不利だとしても、顧客が海外に逃げてしまうという心配はなくなるからです。 そうなると、世界経済の回復により主要通貨の金利が上昇する局面では、日本国内の悪条件はいっそう際立つことになるでしょう。[全文を読む] |
プライベートバンクとは何か ・・・「プライベートバンク」にしても、「プライベートバンキング」にしても、法的に定められた定義があるわけではありません。ですから、たまたま声の大きい会社があって、「わが社こそプライベートバンクであり、わが社の提供するようなサービスをプライベートバンキングというのだ」と言い続け、それが定着してしまえば、まかり通ってしまう可能性があります。[全文を読む] |
プライベートバンカーとは誰か 「あるスイスの銀行の取締役に「プライベートバンカー(*)になることにしたんだ」と言われたことがあります。私は、取締役を辞めて一介のプライベートバンカー(**)になるという選択に驚きました。彼は、「50歳を迎え、プライベートバンカー(*)になって金融マンとしての総仕上げをしたい。プライベートバンキング業務というのは、すべての金融の凝縮なんだ」と言いました。」(野村総合研究所『プライベートバンキング戦略』東洋経済新報社。下線・傍点は引用者。) ・・・下線(*)は「スイス人にとってのプライベートバンカー」を、下線(**)は「日本人から見たプライベートバンカー」を指しています。そしてどうやら、両者は同じ単語でありながら、同じものを指し示してはいません。[全文を読む] |
プライベートバンキングとは何か 君主への忠誠のためではなく、契約への誠実のために生命を賭ける。・・・ その精神を銀行業のかたちで受け継いでいるのがスイスのプライベートバンキングです。「見ず知らずの他人(外国人)に対して誠実であれ」というのがプライベートバンクのモラルです。・・・傭兵の供給国としてのスイスの歴史と、プライベートバンキングの歴史とは、分かち難く結び付いているのです。[全文を読む] |
スイス銀行とは何か ・・・「スイス銀行」という言葉のもつ何やら秘密めいた雰囲気に合うのは、そのような大手の商業銀行ではありません。 むしろ、「プライベートバンク」と呼ばれる一群の中小銀行でしょう。プライベートバンクとは、顧客の資産運用とそれに伴う顧客サービスに特化した「プライベートバンキング」と呼ばれる業務を専門とする銀行のことです。[全文を読む] |
「スイスのプライベートバンク」とは何か 歴史を振り返ると、「プライベートバンキング」という「貸し倒れリスクのない銀行業務」を続けながら、会社形態としては株式会社制に移行した銀行が多くみられます。 株式会社制をとれば、経営状況の最低限の透明化を迫られますし、いつまでも同族経営を続けるというわけにもいかないでしょう。けれども、有限責任制によって経営の安定度はむしろ高まると考えられます。[全文を読む] |
スイス銀行の「無限責任」とは何か 注意するべきことは、プライベートバンキングは、決して無限責任制の銀行の専売特許ではないということです。「貸し倒れリスクを負わない」ことのメリットは、無限責任制から有限責任制に移行したとしても同様に享受できます。ですから、「最低限の経営の透明化」を受け入れ、「同族経営への固執」がなくなったとしたら、有限責任制の銀行に移行したとしても何の不都合もありません。また、資産の保全、運用というプライベートバンク本来の業務に関しては、株式会社化した銀行も無限責任制をとる銀行も本質的な差はありません。[全文を読む] |
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