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プライベートバンクとM&A

 

 スイスのプライベートバンクには、無限責任制をとる銀行と有限責任の株式会社である銀行の2種類があります。プライベートバンク本来の業務に関しては、両者に本質的な違いはありません。

 違いがあるとすれば、銀行内部の文化が挙げられるでしょうが、それが顧客にとって重要かどうかはよくわかりません。

ただし、外からみて目立つ違いがないわけではありません。それが、無限責任制をとる銀行は「買収されにくい」、株式会社である銀行は「買収されやすい」ということです。

けれども、それは本質的に重要なことでしょうか。

 

 最近は日本でもM&Aが珍しくなくなったとは言え、企業買収に対する偏見は根強いものがあります。そこで、「銀行が売り出される」とか、「銀行が買収される」とか聞くと、「大丈夫だろうか」と思われる方も少なくないようです。また、スイスの銀行であっても、親会社が他のヨーロッパの銀行や金融機関だったりすると、親会社の国籍や業績も気になるかも知れません。

 そういう発想になりがちなのは、日本におけるM&Aが今もなお「救済合併」だったり「業績不振の会社を安く買い叩く」というイメージだからでしょう。

けれども、企業買収というのは「良い会社だから高く売りに出せる」というのが本来の姿であるはずです。その意味では、M&Aの話が出るというのは、そう悪いことではないでしょう。

 

 ローンの貸し出しをせず、顧客の資産運用とそれに伴うサービスに特化するというプライベートバンクのビジネス・モデルは、基本的に低リスクで、損失を出しにくいものです。

金融危機に見舞われたヨーロッパで、スイスがいち早く回復できたのも、この保守的なビジネス・モデルが機能していたからこそでした。このため、金融危機後もスイスのプライベートバンクの業績は一般に良好です。

実は、スイスのプライベートバンクがしばしばM&Aの対象になるのはそのためなのです。小規模で、好業績の金融機関とは、確かに魅力的な売り物であり、買い物でしょう。

 銀行が買収されて親会社が変わったからといって、顧客の資産が影響を受けるということは言うまでもありません。ふつうは銀行の内部で幹部が交代するなど、人事に多少の変化がある程度でしょう。

 ただし、親会社がヨーロッパ系の企業から英米系に移ったりすると、経営方針ががらりと変わることもあり得ます。M&Aの結果、銀行経営から「スイスらしさ」が失われたと感じられた場合には注意が必要です。

 

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